メイキング

2017年 8月 南相木村視察

実は南相木村PR動画の依頼を頂いたのは2016年。当時制作依頼が溜まっており、長らくお待ちいただいてしまいました。2017年8月、当時「五戸のおんこちゃん」の制作が佳境になってきたところですが、翌年からの制作着手を前に事前の視察をすることに。姉ハイジ妹ハイジとも一家全員&マネージャー&カメラマンで、なんと総勢10人! 東京ハイジは長期間家を開けるとなると一家全員引き連れて出なければならずフットワークが超重いという弱点があるのです...。

立原高原、南相木ダムなどなど南相木の名所を巡りつつ、古民家「たまる屋」に泊まって昼は川遊び、夜は花火に温泉。バーベキューまでしていただいて、仕事というよりほぼ観光の3日間でした。

making-02 お土産にトウモロコシは「たまる屋」の畑からもいだトウモロコシや地元産の野菜をたくさんもらいました!
making-03 後の撮影時に平山カメラマン、美術鈴木が拠点にさせてもらうタイニーハウス
making-15 南相木ダム。標高が高いので白い躯体の向こうには遠くまで山々が見えます
making-15 妹ハイジの娘ズはのんびりお散歩

2018年 5月 小物作り

姉ハイジが曲の構想を、妹ハイジが絵コンテを練っている間に小物作りが進行中。作中に出てくる熊の着ぐるみは着ぐるみ撮影のプロに依頼して作ってもらいました。こちらは高額なため手だけ。全身作らなければならないキツネちゃんヒツジちゃんはなんと姉ハイジの旦那さんのお母さんが作ってくれました! 東京ハイジの周りには手先が器用な人が多いようです。

カフェバスは本物を森の中に運ぶわけにもいかないので、プラモデルにすることに。妹ハイジは最初VWバスのミニチュアを買ってきたのですが、元シトロエン乗りの美術スズキに「これはカフェバスじゃなくヒッピー」「定番すぎる」などと難癖をつけられ、シトロエン Hバンになったという(車好きにしかよくわからない)経緯があります。1/48スケールのプラモデルは老眼のためかなり難航しました。

making-28 1/48サイズのカフェバスの中の戸棚の中の瓶、ハンドル、レジスター。小さすぎて目が疲れます
making-27 衣装を手作りしているところ。ステンシルのテンプレートがミスプリントした100マス算ということろに生活感が漂います

2018年 6月 ロケハン&ドローン撮影

メインとなる夏の撮影の下見と大人数ではアクセスが難しい風景のドローン撮影。出発はなんと午前3時。まずは天狗山に登り、早朝の光のいい時間を狙ってドローン撮影を行います。夜明け前からいきなりハードな登山をしつつ、南相木中を林道の奥まで隅々まわって、3日目にようやく発見したのがちょっくらさんがカフェバスを停める森の広場。地元の人でも知る人ぞ知る、という感じのかなり奥まった場所です。

翌日はこれまた奥地にある一平の滝。天狗山と違ってアップダウンは少ないものの、岩場が多くこちらもなかなか大変でした。

making-09 ロープでの岩登り。夜明け間際、長距離ドライブ後に登るにはなかなかハードなコース
making-12 登り切ってしまえば文句のつけようがないほどの絶景
making-32 ちょっくらさんがいそうな場所を発見! 車の底をゾリゾリいわせながら林道を進み、さらに歩いて奥に入った場所。我ながら何のあてもなしによく見つけたものだと思います
making-13 滝つぼ周辺の撮影。狭いし風は巻いてるし谷間で暗いので各種センサー類が使えないのでマニュアル飛行しなければならず、離着陸する場所もありません。ちなみにこういう場所では飛行中のドローンを手でキャッチして着陸させます

2018年 8月上旬 引き続きロケハン&イベント撮影

「まんどう火」練習日のタイミングに合わせ、平山カメラマンと二人で撮影&ロケハンの続き。しかし練習日は雨、当日も天気が悪くこりゃ合羽着た状態もやむなし...と思っていたところ開始直前ギリギリで雨が止み、なんとか撮影できました

6月の時に発見した広場等を中心に、本番の撮影の予定を立てていきます。さらに森や川など人物が入らない素材の撮影。毎度のことではあるのですが、こんなに大量の素材使うだろうか?と言いながら山ほど取るのが東京ハイジ流。ワカバ監督の絵コンテがいろんな意味で「フワフワ」しているのと、平山カメラマンのコダワリの相乗効果です。

making-01 カッパを借りカメラにもレインカバー、さらに傘をさして撮影。全身びしょびしょ
making-04 こちら前回も出てきたちょっくらさん出現ポイント。今回は平山カメラマンと詳細を相談中
making-05 川辺で魚を手づかみできるイベント。囲ってるとはいえ流石に生きている魚を素手で捕まえるのは大変です
making-05 手作りの灯籠流し...なのですが、灯篭が立派なためかバランスを取るのが難しいようでして、エンドロールで使った映像は奇跡のコケなかった一回です

2018年 8月下旬 妹ハイジ一家総出で本格撮影

妹ハイジ一家全員+平山カメラマンで連泊し主立ったシーンの撮影。極暑の神奈川を抜け出して撮影ついでの避暑...と思いきや、今年は南相木も異例の大猛暑。夜は涼しいですが、外での撮影はかなり大変。チビっ子ズには着ぐるみを着てもらわなければならないため、撮影が終わったらすぐ日陰で着ぐるみを脱いで水分補給、またすぐに撮影とたくさん頑張ってもらちゃいました。

making-29 英語の授業を撮影しに南相木村小学校へ。撮影の準備中にふと外を見ると、小学生はスイカを運搬中。学校の畑で採ったそうです!
making-08 古民家に和装のお姉様方、タイムスリップしたかのような写真ですがちゃんと2018年です。男子はゴツいメカに興味津々。
making-07 おつかれさまの記念撮影。みんな汗びっしょりでがんばってくれました!
making-14 初めて食べた南相木ダムカレー。ほぼ2人前の量で、ごはん=真っ白なダムの躯体、メンチカツとソーセージ=ウズマク広場。その下にシナノユキマスの唐揚げが丸ごと一匹!!

2018年 9月 秋の味覚撮影

小学生の松茸狩り。そんな贅沢なイベントがあっていいのでしょうか。6年生がたくさん採った松茸は給食で松茸ご飯になるそうですよ! 南相木の山で採れる松茸は滝見の湯の食堂で食べられます。松茸そば!松茸ご飯! 国産松茸がこんなに大量に入っててこの値段でいいんだろうかとびっくり、食べてものすごい香りに圧倒されてまたびっくり。

厨房にお邪魔してシナノユキマスをあげているシーンも撮影させていただきました。

making-16 松茸狩りの日はあいにくの小雨模様でしたが、赤松の林にかかる霧がいかにもキノコがたくさん生えそうないい雰囲気
making-16 マツタケ!! こんなに大量の松茸が集まってるのを見ることは後にも先にもこの瞬間以外にないと思います
making-17 秋限定、滝見の湯で南相木産松茸そば&松茸ご飯の「松茸セット」。今まで食べてたことがあるちょびっとだけの松茸とは全く異次元の香り。最高です
making-18 頭から尻尾まで香ばしくカリカリにあげられたシナノユキマスはふんわりいい香りで唐揚げ

2018年 10月 紅葉と保育園

紅葉のタイミングに合わせて再び撮影。松の木が多いので山はそんなに紅葉しないと聞いていましたが、広葉樹が集まる場所は燃えるような赤に染まっていました。立岩湖の紅葉は水面に赤オレンジ緑と色とりどりの木々が反射して絵画のような風景です。

今回は着ぐるみちゃんたちの撮影の続きと保育園。

making-20 湖にかかる橋から見える紅葉の風景。水面が穏やかなので綺麗に反射します。立岩荘から見ると白樺も映り込み、また違う美しさが楽しめます
making-20 妹ハイジのお腹のあたりにある謎のモフモフは熊の手
making-21 保育園では撮影中妹ハイジの娘ズの面倒までみていただきました。感謝!
making-22 早朝の南相木はなんと気温1度!昼間も当然長袖だったのですが、この二週間後、湘南に帰った妹ハイジは半袖でバーベキューをしてました。

2019年 2月 雪はないが氷がある

冬の撮影は当然雪山、4駆&スタッドレスのレンタカーで張り切って行ってみたらなんと雪がない! 近年稀に見る...というレベルで雪が降らなかったそうで、ちょっと拍子抜けです。とはいえこれは村の中心部の話で、南相木ダムの方は例年通り積雪で通行止め。冬っぽいドローン映像を撮影するために山を登っていくと道路はすっかり真っ白。早朝だったこともあり、前日に溶けた雪が完璧なアイスバーンになっていました。

making-30 霧氷のシーンは通行止めの位置から徒歩でさらにしばらく歩いた場所。光に照らされて宝石のような樹氷と山から吹き飛ばされる雪がキラキラと輝いて幻想的な風景でした
making-30 この美しい謎の物体は通行止になった橋の欄干。結晶がかなり大きいです。足元はアスファルトが黒光りする氷に覆われ歩くもの大変なくらいツルツルです
making-23 スタッフロールに出てきたワカサギ釣りのシーン。時期的には少々遅すぎとのことで装備一式を揃えていただいたのに釣れるような状況ではなく...スミマセン
making-23 コーラス部分を歌っていただくご家族3組を撮影。みなさんノリノリで歌ってくれました

2019年 3月 最後の追い込み、熊の手撮影

4月に公開だったような気がするのですが...合成用のカフェバスの写真や熊の手がアップになるようなシーンが残っています。撮影場所は例によって生活臭溢れる妹ハイジの家。

making-24 作りこんだんですが流石にそこまで映らなかったのでぜひみていただきたい! りんご、いちご大福、草餅、三色団子、みたらし団子は樹脂粘土で作りました!!
making-26 イメージ通りの「三兄弟でおっきなみたらし団子」というのが意外と売ってなかったので作りました。だんごもタレも! 写真はお試し版1つぶ。
making-25 ここでも登場する熊の手。大きな手なのでキュウリを切るのはなかなか大変。
making-25 ちょっくら看板。南相木村役場に実物が飾ってありますよ!