ワカバター

凶暴なうず神(4歳三女)

我が家の三女うずちゃん(4歳)は、とても凶暴です。

朝のごあいさつがグーパンチで、何かを否定された瞬間に手や足が秒で出ます。

ご飯じゃなくておやつを出せと、何度グーパンチされたことでしょう。

かなりの内弁慶で、幼稚園ではお友達には手出ししてないようですが、どうだろう。

まぁ、四六時中さけんでます。さけんでるというか、がなってる。ほぼ、動物です。アニマル。

自分でも、「うずはライオンなの」「うずの中には龍が入ってるよ」「うずはおうちではあばれんぼう、ようちえんではしずかんぼう」
などと言ってます。

その標的になるのが、次女コウメです。

コウメはそのすべてを受け止めます。・・・でも、あまりに痛いときは泣きますよね。

ある時、いつものようにパンチされて黙ってるコウメに、
「今どんな気分だった?」と聞いたところ
(ムカついたでしょ?腹たったよね?仕返ししていいんだよ!?と思って)
「うずの、遊んでくれなくてつらいっていう気持ちがつたわった」ですって。
…オーイ、ここに天使いたよー!

大人が見てる現実と、子どもが見てる現実って全然別モノなのだな、同じ出来事でも。…ということに関しては、また今後書くとして。

で、この暴力を放っておくわけにもいきません。

どうしたらいいだろうってずっと思ってました。

大人が無理やり止めるのは簡単です、もちろん。

グイと手をつかんで、怒鳴って、怖がらせて、泣かせて、「なんでそんなことするんだ?」「たたかれたらこんな痛いんだぞ。同じようにたたいてやろうか!?」「今度やったらもっと痛い目に合わせるぞ」と何度か教え込めば済む話です。

それで子どもの困った行動は終わるかもしれません。ですが、それは根本的な解決とは程遠いことなんですよね。

そして、実は…どんな小さい子でも、もちろん大人でも、自分で問題の解決方法を心のなかに持っているのです、100%。

人のアドバイスなんて実は1mmの役にも立たないのだ、ということを、私は「傾聴」に関する本で学びました。小説では、ミヒャエル・エンデの「モモ」ですね。(モモのところに行ってご覧!モモは人の諍いをじーっと聴いてます。すると、いつの間にかすべてが解決しているのです)

よし、うずの問題解決能力を完全に信頼してみよう、と私は思いました。

うずの話を徹底的に聴きます。「聞く」じゃなくて「聴く」、なんですって。そこにはジャッジ(良いとか悪いとか)や助言は一切入れてはなりません。

 

たたいたとき、どんな気持ちになるかを知りたい。

「たたきたい!っていう気持ちが先にでるの。
そのあと、やっぱりたたかなきゃよかった、って悲しくなる。
でもまた、たたきたい!ってなっちゃう。」

・・なるほど。
また、たたきたい!ってなっちゃうんだね。

リピート。何度も何度も同じことを言ってました。
悲しくなる、でもまたたたきたくなる。と。ふむふむ。

うずは、自分で、自分に言っていたんだと思います。

そしたら、これからは、たたきたくなったら、先に教えてくれる?

「うん。でもできないとおもう。」

・・わかった。できたら、でいいよ。

いいんです。すぐ結果でなくても。

このやり取りができてよかった、(うんこ中だったけどさ)、とその日は寝ました。

翌朝。

次女と会話中、突然うずが私のところにきて、耳元で
「いま、たたきたくなった」と言うではないですか。

えっ!あの秒で手がでるうずが!?

ていうか昨夜のあのやり取り、覚えてたの?
寝たら何でも全部忘れるうずが!?笑

今までは「たたきたい」→「たたく」だったのが、「たたきたい」→「でもたたいたあと悲しくなるよね」→「どうしよ」→「とりあえずかかに気持ちを話してみよう」になった…ということでしょうか。

もちろん、うずをぎゅーーと抱っこして「君はとてつもなく素晴らしい」と伝えたことは言うまでもありません。

答えは全部ひとりひとりの中にだけ、あります。あるんですってよ。気になった方は、「傾聴」の本、読んでみて!図書館とかにあるから!

 

これですっかり暴力うずじゃなくなるわけじゃないですよ、もちろん!

まずは最初のちっちゃい一歩なの。

良かった!