ふわり、と
実は、子どものなかには完全に悟った老人がいるのです。この世の年齢的にはまだ幼いので、表面上は、あえて子どものふりをしてます。
そのご老人が「わしは学校には行きたくない」とおっしゃってるんですから、それは尊重します。暴れていても「ほほう、その感情を経験されたいのですね」と尊重です。
子どもとガップリよつに組み合ってうまくいくわけがない。
強いエネルギーを押し出すと、同等のエネルギーが押し返されてきて、結果、お互いが傷つく。
ふわり、と、流します。視点を一歩、ずらします。
流し方は、斉木しげるとか高田純次が参考になるかと思います。
子どもに出すご飯、お菓子、水、服をたたむときなんかには心をかけます。
くそむかつく、などとすてきな暴言を投げかけられても、「あらまぁ!」と返せばいいだけで、体も心もふわっとさせときます。
たいそう感受性が豊かで、しょっちゅう「死にたいデブだから死にたい」などとおっしゃる中3の娘には、毎晩アロマオイルマッサージをしています。私が寝ていても叩き起こされて、マッサージしてとせがんできます。
マッサージ中だけ、娘は素直な本来の自分になって、「今日、わたしイライラしてたかな。急にそうなって、嫌なこと言っちゃうんだよね。明日はイライラしたくないな。妹たちのことだいすきなんだ、かわいい・・」と寝付きます。
そして朝起きた瞬間に「甘い物ないの!?甘いもの出してよ!白いパンが食べたいんだってば!サラダなんて食べないってば!!」・・・始まります。
彼女は今、思春期とか反抗期ってものをとても経験、表現したくてしているのです。
オンステージ!ナウ!なんです。
観客は舞台の女優さんをコントロールなんてできないし、その必要もない。
ふわっとした心持ちで、視点を一歩、ずらしながら。