プゥコメモル

表参道をゆく

ある日曜日。
表参道で1〜2時間、
プゥコと二人きりで時間をつぶすことになった。

さぁ!何をしよう!THEオシャレ街で!
憧れだったよ。
プゥコといつかこの街を歩くのが!

まずは、すかしたカフェで、
ケーキとカキ氷を食べ、大満足で外へ出た。
するとカキ氷が原因か、プゥコのお尻、突然の破門!
あわててオムツ替えができるトイレを探すことが
最初のミッションとなった。

やっと見つかったのだが…なんということだ。
あちこち歩かせたのが悪かったようで、
ブツが、ズボンにまではみだしていた。
そして、今日に限って着替えを持ってきていない。
オムツ一丁のプゥコを物陰にかくし、
トイレのあったビルの受付のお姉さんに、
近くに子供服の店はないかと聞きにいったところ、
「ちょっと歩けばあるんですけど、高いですよ。」
と言われた。

でも、表参道で、オムツ一丁ってどうなの。
ありなの?なしなの?なしでしょ。
アンパンマンの歌を大声で歌いはじめたプゥコの手をとり、
思い切って外へでた。
このオシャレな表参道を
オムツ一丁の我が子と歩く日がくるなんて!

物陰から物陰へ、ごきぶりのように移動しながら、
やっと見つけたこども様用ブティック。
中は、ピアノの発表会級のドレスがズラリ。
「高いですよ」の意味がわかった。
でも、不幸中の幸いで、夏物のセール中。
スパッツでいいや。この際タイツでも!

表参道だったら、Tシャツにただのタイツでも
最先端ファッションに見えるかもしれないし。

どこかのセレブなおじょうさまが、
試着をして、店員さん達の拍手喝采を浴びている。
あぁ、どうか、そのまま、我々を無視していてください!
接客とかしないでいいから!
という思いで、店内を探しまわる。

店の片隅にセレブの休日的なカジュアルコーナーがあり、
そこで、ちょうどのサイズがないけど、ショートパンツを発見。
それをひっつかんで、レジへ向かった。。
1万円です、といわれ
「あれ?50%オフじゃないんですか?」と
でかかった質問をグッとこらえた。

何もいわずとも値札を切ってくれて、
「試着室を使っていいですよ。」と
店員さんに気を使っていただいた。
値札をみたら、確かに1万で半額だった。
うんちで汚れたズボンは西松屋で400円だったのになぁ…。
履かせてみたら案の定ブカブカ。
ベルトつきでも、穴が足りないので、
ベルトをヒモみたいに二重結びにした。

このうんち騒動でどっと疲れてしまった私は、
どこへ行く気力もなくなり、
岡本太郎のオブジェ前に座って残りの時間をつぶした。

プ「おかーしゃん、ごめんねぇ。」

あら。一応申し訳ないとは思ってたんだね。
でもそのひとことでちょっと元気でる私であった。

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これ、着替えた直後。なんてことない普通のショートパンツなんですけどね。