プゥコメモル

パパを異常にいやがる 最終回

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注射効果がきれて、はや一ヶ月。

夏休みは青森の実家で過ごしていたのだけど、
せっかく仕事の合間をぬって、
あとからかけつけてくれたパパに猛烈いじわるなプゥコ。
プゥコにいじめぬかれた挙げ句
「俺、先に家に帰る。」と本気で言いだす相方。
あーメンドクサイったらもう!

青森から戻ってきてすぐ、
プゥコのいつもの薬をとりに行くことになった。
今回は注射無しの通常通院である。でも…

私「明日病院に行くから。」
プ「ちっくんもするの?」
私「さぁね。プゥコがパパにいじわるだとするんじゃない?」
プ「やぁだぁ!!」

…というやり取りを数日前から繰りかえした。
でも、やっぱり当日の朝も「パパにはあげない」と、
パパの朝ご飯を、食べられもしないくせに
全部ほおばってしまうという暴挙に出ていた。

パ「これはちっくんだな。ちっくん10本だ!」
プ「ギャー!パパいやぁー!パパ、あっちいけ!」

あぁ…いつもの修羅場。

病院へ行き、待合室で待つ不安げなプゥコ。
私はもう何も言わなかった。
ここまでさんざん言ったからね。

診察室で先生と私が話をしていたら、
唐突にプゥコが口をはさんできた。

プ「パパが、しゅき、でしゅ。」

先生たちは事情がわからないので、爆笑。

先生「あらー、パパ、そんなこと言われたら
うれしくてたまらないでしょうね。」

診察終了後、満面の笑みで飛び跳ねるプゥコ。

プ「ちっくんしなかったね。
あのね、プゥコね、今日からパパ好きになったのよ。」

頼むから、今のその気持ちを忘れずに!!