えへん虫
私だけ風邪をひいた。
私が咳をするのは
えへん虫という虫が
喉にいるからと教えた。
ある日、街を歩いていた時。
プ「たーたん、いま、えへん虫いる?」
私「いないよ。ほら、マスクしてるから、
えへん虫が はいってこれないんだ。」
プ「…」
私「ほら、あのおじさんもマスクして
えへん虫がこないようにしてるんだよ。」
プ「プゥコもマスクしゅる!」
しまった!
余計なこと言った!
プゥコのマスクなど持ってきてない。
私「プゥコは大丈夫。プゥコは咳でないでしょ。」
プ「いやぁ!!!!!えへん虫がくるぅ!!!」
プゥコ、
一刻も早く身を守りたくて、
両手で口を隠し、
毛虫でも踏んづけたかのような
緊急事態になってしまった。
この後、一生懸命、
プゥコにだけえへん虫がつかない理由を
あれこれでっちあげて納得させたけど、
目にいっぱい涙を浮かべていた。