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2006年01月10日

人はみんな哲学者の目を持って

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このちっちゃいちっちゃいさんは、
私んちで産まれました。
暗やみの中、よっこらせーと。
新月の夜でした。

大きい泣き声が、びるびるびると股を通過していった感覚がありました。
その泣き声に、「おぉ〜ドラマやなんかと一緒だ!」って一瞬思いました。

しばらくしてから、専用のハサミで、へその緒をギシギシと切りまして、
(この切ったときの感覚、覚えてます。太いカンピョウ切る感じ)
となりにこそぉーっと置いてもらいました。
そのとき、やっとはっきり顔を見たんです。

実はへその緒が、

超短かった(そして太かった)ために、
オチチまでたどりつけずに、つながったまま
私の腹の上で小一時間ほどぼんやりしてたんですね。

その短かったへその緒は、記念に丸ごととっておいてます。
回虫みたいに、ぐるぐるまきで、桐の箱にぎゅーづめにされてます。

さて生まれたての人間の顔つきは、哲学者のようです。
100歳を超えた老婆のような目とでもいうんでしょうか…。
動物のような、精霊のような、人間を超えた目でした。
吸い込まれるような、深ーい色をしてました。
本人も、その晩は泣かずにじぃっと落ち着いた様子で私を見てました。
それがあまりに神々しくて、かわいくって、
朝まで全く眠れませんでした。

で、次の日の午後に、羊水をけぽっとはきだして
ギャーーって泣き始めました。
そこから突然、人間の赤ちゃんに変身したんです。


産みたては、赤ちゃんじゃなくて、
魂の最初のかたまり、みたいな、神秘的な存在で、
かわいい、っていうよりは、畏れ多いような…
そんなんでした。


半年もたつともう忘れそうになるけど。

今までのことを振り返りながら、
またこうしてブログに記していくことにしよう。


投稿者 wakaba : 2006年01月10日 12:48

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