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2005年01月23日

ぼんやりにんげん

先週水曜ぐらいから、
わたしは、きがつくと口からよだれをたらして
目が宙をういている、
なんだか、ぼんやりで、空中浮遊しているような

仕事もいぜんにもましてはかどらず、
これじゃいかんと、仕事リストを箇条書きにしてみたものの、
書いた時点で大まんぞく。
あるある大辞典なんて見たりして時間がすぎさります。

鏡をみると、ニヘラと笑ったしまりのない顔が
ぼわーっとういてます。
ときどきはテレビの音も、人の声もきこえなくて
何十分かたっています。

だからみなさんすみません。


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2005年01月17日

ぬりえを買う

きょうは、チェコのぬりえ本と
ワラでできたピンクのぞう親子を買った。

ぬりえというと思い出すのだけど。

ある日。いとこのおばちゃんが、
幼い私に、スヌーピーのぬりえ本をくれたことがあった。
そりゃもううれしかった!
さっそく色エンピツをちゃぶ台にならべ、
わくわくページをめくったその瞬間…。
ばっ。と取り上げられたのだ、父に。
「ぬりえをしてはいかん!」
それは、とつぜん、あまりにとつぜんだったもので
私は泣くどころではなく、はっと声を失った。

「色をぬりたければ、自分で絵をかけ!」

そのときの、そばにいた母親の申し訳なさそうな、
困ったような、あの顔を、忘れない。

それ以後も、いちどもぬりえであそんだきおくがない。

きっと私はこうしてイラストレーターになった…。
のかなぁ。


投稿者 wakaba : 21:36 | トラックバック

2005年01月15日

古本の足跡

注文した!
首からさげるものに弱いんだ…。カギもいつもさげてます。

よいとして、古本のお楽しみ。
前の持ち主の足跡が、ひょいと見つかることがある。

先日買った100円の文庫本「思い出トランプ」に、
4年前の映画祭のチケットがはさまっていた。
ジュラシックパークやハムナプトラなど、ハリウッド映画を
一度に見られるという、お得なもの。
本もそのチケットも、自分とは別の、だけれども自分と同じように
極めて平凡な生活を送っているだれかを想像させる。

やけに下線がひっぱってある本もあった。精神病に関する何か本だった。
どう解釈しても、下線の個所は、内容的にたいして重要な部分ではない。
狂ったように無数にひいてあるページがあったかと思うと、ぱたりと消え、
何十ページもへだてた後、突然また現れ、私を惑わせた。

こんなものもあった。
「グレイトギャツビー」だ。さぁ読もうと表紙をめくったら
中身は「ノルウェイの森」上巻だった。
ギャツビーはノルウェイの森の主人公が好きな小説だ(ったっけ?)。
しょうがないので読んだが、下巻が気になってしまい、
結局図書館で借りた。

こぐまちゃんシリーズの絵本の表紙に、
小さい歯形を見つけた。
どこかの赤ちゃんが、かっぷりと、そのかわいい口でかじったのだろう。
黄緑色でおいしそう、かむにはちょうど良い固さのハードカバーだ。

困ったのは…巌窟王、かモンテクリスト伯か、あぁ無情か、
(この3つの本、ごちゃごちゃ!)の分厚めの文庫本だ。
前任者の部屋の匂いが、ナフタリンのようにしみついていた。
臭いわけではないのだけど、読んでいるうちに酔ってくる。
人の家のソファで、時間を気にしながら読んでいる感じで参った。

そんな足跡たちは、ちょっと愛しい古本の醍醐味だ。
大阪までの新幹線のチケット、走り書きされた電話番号。
本の内容をしばし離れて、
見知らぬ前任者のことを、ぼんやりと想像するのです。


投稿者 wakaba : 22:28 | トラックバック

2005年01月12日

箱屋

仕事で使う用にと言い訳に、
前からほしかった箱の本を買った。
箱は、いい。
箱屋になりたい。
何千種類の箱たちを、ほこりのかぶった棚に陳列し、
片隅のレジでひっそり客を待つ私は、腰のまがった年老いた男だ。

暗い店内には小さな窓がひとつあいていて、
そこから、隣接するギムナジウムの寮が見える。
この地方は雪深く、石炭だけが唯一の町の産物だ。
私は、少年たちの白いすねが、
寒さで赤くなって右往左往しているのを日がな見ている。

少年のだれかがこの店をおとずれることはない。
私はこのあたりでは、きちがいだと思われているからだ。
無論、親しい友もいない。
箱屋にくる客は、みな一様にあたりをはばかりながら店に入ってくる。
そして、だれにも見られていないことを確かめると
ほっとしたようにドアを閉め、コートについた雪をはらい、
今度は一心に箱を探し始める…自分だけの箱を。


投稿者 wakaba : 14:16 | トラックバック

2005年01月09日

ライラライライ

部屋の窓からは、横浜方面までぐっと見える。

ここ稲城市…引っ越すまで、
そんな市が東京にあることさえ知らなかった。
というより東京って23区だけでできてると思ってた。

さて、時期によっては毎晩悪夢を見るのですが
先日の悪夢はすごかった。
ふだんは罪を憎んで人を憎まない温厚な私ですが、
その夢にでてきた人物に、私は果てどもない殺意を抱いたのです。
しかもただの殺意じゃない。
深い愛情ゆえの、殺意だったのです。これ複雑。
私は渾身の力を込めてその首をしめあげました。
でもそれはまだ薄笑いを浮かべていました。
悲しみと憎しみとで、声にもならない声をはりあげたところで、
(グオっふ、ドメ〜!というような)目が覚めました。

夢とはいえ、経験したことのないレベルの殺意でありました。

また、今まで見た悪夢ベストをあげますと、
・手足をもぎとられ椅子にしばられて、血みどろになっている
・舌から数万本の短い毛がはえる
・死んだ赤ん坊を何体も土に埋める
・無数のカマドウマをふんで歩く
・ウマレタテの赤ん坊を惨殺

…などなど、後味の悪いものばかり。

いっときなどは、夢を見るのが怖くて電気をつけっぱなしに
して布団に入りましたが、これは光のせいで眠りが浅くなるので
逆効果だったように思います。

笑うせぇるすまん、モグロフクゾウが
あるサラリーマンに、一生気持ちの良い夢だけを見続ける
(そして現実世界では眠ったまま年老いていく)
罰を与えましたが、あれは罰ではなく
ごほうびだと、私なぞは思います。


投稿者 wakaba : 19:06 | トラックバック

2005年01月06日

年賀状そろそろです。

昨年ハイジスタンドでお買い物してくださった皆さまへ…

年賀状、送りました(DM希望の方のみ)
町中の郵便局かけめぐったのですが、
お年玉付き切手がどこも売り切れで、
それで、「日本の花」シリーズの切手を貼りました。
この作業が存外楽しく、
色とりどりのお花畑でヒラヒラしている心持ちでした。

もし「ハイジグッズ買ったのに、
1週間たってもハガキがこないよぷんぷん」
という方、いらっしゃいましたら、すぐメールくださいね。
送ります。

日本語はうまくできてて、住所の書き順も
青森県→三戸郡→五戸町→神明後→番地
と、大から小へ、向うわけです。欧米の表記と逆。
宇宙の果てから、カメラで地球にぐんぐんせまっていく映像のよう。
これは当たり前のようでいて、素晴らしく合理的なこと、らしいですね!
…と、さっきNHKでやってましたよ。
ガッテン!


投稿者 wakaba : 14:14 | トラックバック

2005年01月05日

朗読者を飼う

こうして何ヶ月も日々具合が悪いと、
具合が良かった頃の感覚を忘れてしまう。
普通に道を歩いている人を見ると、
人間とはずいぶん体の調子が良くできてるもんだと感心する。
こんなに複雑な造りなのに。
自分だけが、果てどもないぬかるみを、ドブドブと進んでいるような…。

だからこれはきっと、ちょっとしたごほうび。
ブックセンターイトウで、長年買おうかどうか迷っていたものを
発見してきていただいたのであります。

見てくださいこれを…!自慢していい?
新潮文庫の朗読CD集がズラリ、ズバリ4800円ナリ!
このCDひとつ5000円近くするんですよ、
それがまとめてこのお値段。バヒンバヒーン!

人に本を朗読してもらうのって夢心地ですよね。
でも私はもういい大人なので、だれも本なんて読んでくれない。
このシリーズは、時々図書館でテープを借りてきてはいたのだけど
(そのためにカセットデッキまで購入)
何度も聞きたいので、いつかお金持ちになったら全部買おうと
心に決めていたもの…それがCDでまとめて手に入った今日冬の日。

何といっても橋爪功の朗読。たまりません。
あのヒト、殺人事件解決してるだけじゃぁないんですよっ
男の人が朗読する、女のセリフが耳に、よい。

あとね、このシリーズにはいないけど
これもびっくりするぐらいのお金持ちになったら、
斉木しげるをうちに飼って、
仕事してる隣でずっと朗読しててもらうのが夢です。
もちろん私が寝入るまで。

             しょうがじるを飲みながら。1月5日。


投稿者 wakaba : 20:40 | トラックバック

2005年01月02日

初夢は?

明けましておめでとうございます。
年末ジャンボどうでしたか?私は三千円当りましたよ!

身辺に不思議な出来事や発見が多くて、
朝起きると「今日は何だろ」と楽しみなこの頃です。

今年はワカバターにつまんないことたくさん書いて頻繁に更新しよーう。
だからどうぞ見ないでください!見てても見てないふりしてください。

忘れないうちに初夢を記録しておこう。

よく未来の日本像で出てくるような、アジアンな路地裏。貧民街。
赤い看板や緑の電飾が並んでいる。
路地のさらに奥まったところに、その医院はあった。

患者は、看護婦と医者のペアを、持ち金によって選ぶことができるのです。
ただし、どんな金持ちにも絶対選べないペアが一組だけいる。
その看護婦はかぼそい声の唄歌いで、医者は詩人だった。
このペアは、逆に患者を選ぶのだ。選ばれた患者はお金を払わなくて良い。

強大な超能力でもって患者を再生させると言われていて、
実態は謎に包まれている。

さてどのペアを選ぼうかなと写真を選別していた私の前に
突然その超能力ペアが現れた。まっすぐ私を指さす。
周囲から羨望のどよめきがおこる。
え!?あ、あたし?なんで?
こ、こわい!何されるんだろう!?でも選ばれたからラッキー?
興奮であたふたしてるうちにパンツ一丁にむかれる。

唄歌いの看護婦も詩人の医者も終始無言だ。
医者が私をおさえつける。
看護婦が体全身に気をためて、
私の子宮に、緑色に発光するものっすごい何かをぶちこんだ。
その発光体は生き物のように私の腹をぐねぐねとかけめぐり
周囲は光に包まれて、また大きなどよめきが起こる。

ぐわーーー!苦しい!声もでない!でもなんだ?このすごい気持ち良さ!
でも苦しいー!助けてー!!ギャー!いたた、きも、いたた、きもー。
やめてーやめないでーと、もんどうりうって絶叫する私。

私の体内に全てを入れ終ると、そのペアはすっといなくなった。
私、呆然自失でぼんやりとしている。

…で、目が覚めました。
その直後に地震が起きました。こっちは現実だった。

あのイタタきもー感覚が、今でも生々しく残っているのです。
あぁー正月早々、何入れられたんだろう?


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