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2003年11月30日
11月30日の記録:ピアノの出てくる夢
2晩続けて、ピアノの出てくる夢を見た。
なんてことないけれども。
28日の夢。
坂の上に、レンガ調のタイルを貼ったぼろいアパートがある。
私は、今日からここに住もうときめて、201号室のドアをあける。
そこは、廃虚のように散らかっていて、窓があけはなたれていた。
真ん中のせまい部屋に小さなグランドピアノが置いてある。
そのときドアがあいて、住人が入ってくる。
彼は、ガラス細工の職人らしい。
よく見ると、ピアノの下部には、ガラスでできた色とりどりのペダルが
何十個もささっていて、足でふむと、ピアノとは違うにぶい音がでた。
ピアノが弾けることを自慢しようと、エリーゼのために、を弾いてみる。
全然うまく弾けない。
それを取り繕うため、床に落ちていた金子みすず詩集を目にした私は
「実は私は金子みすずの甥だ」とかなんとか、うそぶく。
もちろん、うそはばれている。
29日の夢。
超大型旅館に泊まることになった。
女将がやってきて、おじぎしながら説明をする。
「当旅館の自慢は、各部屋にそなえてありますピアノでございます。
ぜんぶで200以上のピアノをとりそろえております」
私は興奮して、各部屋を回って、ピアノを試し弾きする。
2003年11月27日
11月27日の記録:ほんのり
しょっちゅう恋愛の夢を見る。
昨日のはこうだ。
神から、明日までにこの脚本をしあげろ!という命令が下った。
でももう夜中の12時をまわっている。
できないよぅ〜!とべそをかきはじめたところ、
松尾スズキがくるりと振り返って、あの渋いソフトボイスで、
「手伝ってあげるよ。」
わぁあなんて優しい人…!そこでもうノックアウト!
マンハッタンラブラーブ!である。
目が覚めてもまだ恋愛感情がほんのり残っている。
松尾スズキのサイトの顔写真を見ては、ため息をついてみたり。
今日は、おぎやはぎのおぎとやはぎの間で揺れ動く恋愛が
夢に出てこないかなぁ…
杉作J太郎をミッチリしばってペットにしてかわいがるのもいいなぁ。
自分ってほんとミーハーだなぁ…と思う。
2003年11月26日
11月26日の記録:10日間の不調
店長をなくした次の日から、長くつらい体調不良が続いている。
セキが発作のように夜中におそってくるし、
顔はアレルギー性皮膚炎で、真っ赤にはれあがり、
ほとんどゴム人間だ。
新しく探した引っ越し先の審査は落ちるし。
近頃、ちょっぴり暗黒だ。
「大草原の小さな家」では、熱が出た人は
医者のベイカー先生宅の、氷風呂に入ることになっている。
熱が出たら体をあっためて、ふとんにくるまるのが普通だと思っていたのに、
その映像は幼心にショッキングだった。
あんな氷風呂に入るぐらいなら、熱が出てたって元気なふりをする。
だいたい、あんなにたくさんの氷をどうやって作るのか。
アメリカって。
ローラの夫、アルマンゾも、金色の胸毛をたなびかせて
その氷風呂につかっていた。ムキムキで、全然熱があるようには見えない。
私はアルマンゾが苦手だった。
髪の毛がいつもはねているし、体が大きく力持ちで優しく、
とっても前向きな雰囲気がまぶしすぎる。
アルバートが好きだった。
アルバートは頭がでかくて、性格が暗めだし、
マイルドな声をしている(声優の声だけど)。
それに、上唇が、ちょっといい形をしているのだ。
ふんわりしたカギカッコを、横にしたような。
2003年11月17日
11月16日の記録:店長探してます
毛糸でできた人形を買った。500円。
顔は青白く、目はうつむきかげんで、
ぽけっとに手をつっこんで、
ぶつぶつと文句ばかり言いながら店番してそうな、
そんな人形だった。
私はそれを同情心で買ったのだった。
今日一番のムダ使いだ、と言った。
顔半分だして、ポケットにつっこんでおいた。
私はそれを「店長」と名付けた。
だけど家に戻ったとき、店長はポケットから姿を消していた。
店長!店長どこですか!私はさけんだ。
夜になって、雨がふっている。
店長はどこかで、雨をじゅぅじゅぅに吸った重たい体を、
冷えたコンクリートに横たえているのだろうか。
そう考えると悲しい気持ちになった…。
大事な店長なので、もし拾ったかたがおられたら
どうかご連絡ください。
2003年11月14日
11月14日の記録:マンハッタンラブラーブ
今日こそはおしまいだ。
水分の抜けきった流木の体を布団に押し込めて、
ぼそぼそと甘食を食べながら、
眠ってしまった。
夢の中では見知らぬ自分の家族と一緒に暮らした。
綱渡りや花売りをして、暮らした。
夜。
唯一の楽しみ、「マンハッタンラブストーリー」を見る。
エンディングテーマを一緒に歌う。
この歌すきなんだ!
しゅうまいを食べる。
2003年11月12日
11月12日の記録:はっぱ
寒くて雨がどんどんふってきた。
ケイタイをかけて下を向いたら、
ブーツのかどに、ひたり、と小さい枯れ葉がはりついていた。
まるでなにかのしるしのように。
葉っぱがずれないように、注意深く歩く。
2003年11月10日
11月8日の記録:ジャズを聴きに
よだれまみれで目が覚める。
寒い。
毛糸のスカートとストッキングをはく。
選挙にゆく。一票投じる。
ジャズのコンサートを聴きにゆく。
大統領はマイケルブレッカーの大ファンで、
今日も当然出演メンバーの一人だと思っていたらしいが、
最後まででてくる様子はなく、
コンサートは無事終了してしまう。
勘違いだったらしい。
寂しい雨にゴウゴウとうたれながらの帰り道。
大統領!また来年がありますよ!
2003年11月07日
11月6日の記録:痛い
皮膚アレルギーがひどくてもう限界だ。
今まで10カ所以上お医者にかかったけど
薬塗っても飲んでも
こればっかりは始まるとしばらく治らない。
2日前から排水溝が臭い。
奥に腐乱死体でもつまってるんじゃないかと
疑うぐらい臭い。
生ゴミ片づけたって全くムダ。
もうだめだ。
忘れよう。
2003年11月05日
11月5日の記録:肉ジャガ→仕事→肉ジャガ
たっぷりと肉ジャガをつくった。
絵描いて、肉ジャガ食べて、絵描いて、肉ジャガ食べて、
絵描いて、柿食べて、を繰り返しているうちに
肉ジャガも残りあとわずか。
食べるたびに温め直すのだけど、
まだじゃがいものはしっこが固く、シャリ、って音がする。
ずっと部屋にいると、誰の目もみなくていいから
全然がっかりしたり、傷ついたりしなくて安全だ。
酸素も少しでまかなえる。
コンクリートの箱がひっそりと守ってくれる。
肉ジャガさえあればこのままここで一生やってけそうだ。
くるりの「ハイウェイ」ビデオクリップを見た。
とても良かったのでリンク。
2003年11月03日
11月3日の記録:若葉台というところ
東京には、自分と同じ名前の駅がある。
1時間半かけてそこへゆく。
この駅は、大きい山の中腹にあるみたいだ。
霧が深くて、奥には要塞が続いている。
マッドマスマティシャンが作った
世界一壁の高い迷路のすきまから
突然女の子がかけおりてきた。
途中でぎょっと固まったように止まり、こちらをじっと見ている。
そこは巨大な団地だった。
雨が降ったりやんだりして
3時なのに真っ黒の空がぶ厚い。
みたらしだんごが食べたかったが、
大統領にきつくたしなめられ、あきらめる。悲しい。
天気のよいときにまた来るつもり。
2003年11月02日
11月2日の記録:立会川散歩道
11時起床。
こうして1時間づつ早起きしていけば
5日後には6時におはようできるはずだ。
天気は良好。
品川駅にできたてのあおい書店に行く。
bodum(紅茶とコーヒーの器具等を扱うお店)で、
丸いティーポットを買う。
そして帰りは立会川から歩いて帰るのだ。
かつてたっちゃん(ボラ)が酸欠ぎみにひしめいていたドブ川は
どんよりと濁って、にぶい光を乱反射させているだけ。
たっちゃんたちどこに行ったんだろう。
川にかかる小さい橋を渡る。
八百屋の看板犬が、ダンボールにはいったままの姿勢で
悲しげな目線をよこす。
選挙掲示板のポスターをひとつづつ確かめる。
小学校の裏庭にそびえたつ、薄緑色のイタリアポプラを見上げる。
鈴ケ森処刑場跡地の上にかかる歩道橋をのぼって、
バイクの群れを眺める。
日曜だったので肉屋はしまっていた。
だから、肉豆腐は辞めにして、マーボ豆腐を食べた。
2003年11月01日
11月1日の記録:パーシモン
また寝過ごした。
買い物に行く。
今日は、柿を買ってもいいと許可が出ている。
お菓子や果物(主に柿と桃)を勝手に買うことは禁じられている。
私は、大統領の許可なしでは、
それらのものを手にすることができない。
十分吟味した上で、だいだい色に輝く柿を、ひとつぶだけ選ぶ。
いや、大統領自らに選んでいただく。68円。
帰り道は嬉しくなって、ぱぁしもん、もん、と歌を歌う。
もったいないので半分だけ切って食べる。
次、食べられるのはいつのことか…。
今日、窓にうつるビルの数を数えたら、18ビルだった。
10月31日の記録:舞台を見る
寝過ごす。10時間は寝た。
夢をふたつ、書き留めておく。
イラストの仕事に、2時間ほど集中する。
夜は、セラニポージのボーカル、
東野ゆみちゃんの出る舞台を見に新宿へゆく。
小さくて本当にかわいい。
帰りのりんかい線で心拍数があがってくる。
新宿に長居しすぎたのだ、そのせいだ。
バッグに手を入れ、中の文庫本と、やわらかいおてだまを確認、
ようやく人心地つく。
このおてだまはピンク色でベルベッドのような生地でできている。
小さい頃、スヌーピーのライナスと一緒で
寝るときに手放せない毛布があった。
あれも薄いピンク色をしていた。
大井町まで「モンティニーの狼男爵」(佐藤亜紀著)を読む。